'59年の"Shout"のヒット(結成は'56年)から現在に至るまで数々のヒットを生み出し、ATCQやコモン、ホイットニー、アリーヤ他数多くのカヴァーやサンプリング・ネタとして使われている等、アーティストに多大な影響を与えているソウル・グループ、アイズレー・ブラザーズ。
各時代毎に名盤があるので悩みましたが、今回は'01年の「エターナル」をご紹介。
Eternal Isley Brothers 曲名リスト 1. Move Your Body 2. Contagious 3. Warm Summer Night 4. You Deserve Better 5. Just Like This 6. Secret Lover 7. You're All I Need 8. Settle Down 9. Eternal 10. If You Leave Me Now 11. Said Enough (featuring Jill Scott) 12. You Didn't See Me 13. Ernie's Jam 14. Think Amazonで詳しく見る by G-Tools |
'96年の「Mission To Please」以来5年振りの本作は、翌年'97年にマーヴィン・アイズレー(b)が糖尿病が悪化しグループを離脱し、Mr.ビッグスことロナルドと弟アーニーの2人になって最初の作品になります。
プロデューサーには彼らを支えたR.ケリーの他、ジャム&ルイス、ラファエル・サディーク、スティーヴ・ハフといった外部のプロデューサーを起用、ゲストにはシャンテ・ムーアやジル・スコット、アヴァントらが参加し話題性のある作品になっています。
R・サディークが手掛けたアーニーのカッコ良いギターとロナルドのファルセットが心地良いミディアム・ファンクの"Move Your Body"を筆頭に、R.ケリーが手掛けたメロウなソウル・ナンバーの"Contagious"、ロナルドの奥さんでもあるA・ウィンブッシュが担当し自らもコーラスで参加した耳馴染みの良いシックのカヴァー・ソング"Warm Summer Night"、S・ハフがプロデュースしアヴァントが作詞とバック・ヴォーカルを担当した"Secret Lover"もロナルドとのコンビネーションが絶妙な1曲です。
後半は、お互い仕事をしたいと願っていたジャム&ルイスのプロデュースで2人も楽器を演奏したメロウなナンバー"You're All I Need"を始め、J&Lらしい煌きのあり流麗なスロー・テンポのタイトル・トラック"Eternal"、シカゴのカヴァーを原曲とはまた違ったアレンジで歌い上げる"If You Leave Me Now"、ジル・スコットの囁くようなハスキー・ヴォイスがロナルドのヴォーカルを際立たせている"Said Enough"、そしてラストには故C・メイフィールドの名盤「Superfly」('72)に収録されていたインスト・ナンバーにロナルドが歌詞を付けたトリビュート・ソングの"Think"とラストまで楽しめる作品になっています。
プロデューサーが多いと全体として纏まり難い印象になりがちですが、アイズレーをリスペクトしたプロデューサーやゲストなので、そういった意味でアイズレーに合うサウンド作りがされています。
またロナルドのヴォーカル、アーニーのギター・テクニックも円熟の香りがし、正にベテランならではのアルバムと言えます。
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