曲リスト
1.S.S.T. (3:39)2.Brand New Orleans (6:37)
リリースの経緯
2005年8月23日に発生し30日までアメリカ合衆国南東部を襲った大型のハリケーン”カトリーナ”。フロリダから上陸してニューオリンズを経由、カナダ南東部まで達した大規模なもので、ニューオリンズでは8割の住宅が水没という大災害をもたらしました。
世界各国で救援活動が行われましたが、特に被害のあったニュー・オリンズが"ジャズ発祥の地"だけあって、R.ケリー、ハリー・コニック・ジュニア、スティング、エルトン・ジョン、レニー・クラビッツ、ジェームス・ブラウン、コールド・プレイ、カニエ・ウエスト、ノラ・ジョーンズ、ワイクリフ・ジョン等が参加したチャリティ・アルバム「Hurricane Relief」が11月にリリースされました。
こういう世界で起こってる事に敏感なプリンスはいち早く行動に移します。
温帯低気圧に変化した30日から2日後の9月2日に2曲をレコーディング。
翌日の3日には当時プリンスの公式サイト"npg music club"で発表し、5日にダウンロード販売するという驚異的なスピードでチャリティ・ソングを発表しました。(10月25日にCDSとしてリリース)
↓は当時npgmcで販売されてた画面
もちろん、収益金は全てカトリーナの被害を受けた方に寄付されました。
楽曲について
タイトルの"S.S.T."は、プリンスが好きだったシャーデーの「Promise」('85)に収録された”The Sweetest Taboo”と海面温度(Sea Surface Temperature)を引っ掛けた形で"Sade's Sweetest Taboo"と付けられました。”Brand New Orleans”も新しく生まれ変わる”Brand New”と都市名の”New Orleans”に引っ掛けた1曲です。
アートワークは"HURRICANE EVACUATION ROUTE(ハリケーンの避難経路)"と書かれた看板とシンプルでストレートな表現。
これだけ早い動きなんで、歌と演奏の全てを一人で行ってます。
前半の"S.S.T."は穏やかな歌声ですが、単なる慰めだけではなく政治的なメッセージも込めた一曲で、中盤からはインスト曲に変わり、そのままジャズ・ファンク・ナンバーの”Brand New Orleans”へ流れていく組曲的な楽曲です。
チャリティ・アルバムと言えば、USA・フォー・アフリカの「We Are The World」を思い出しますが、プリンスはやっぱ個人でやってくれる方が良いですね。
しかしこのシングルも今では高騰してますね...
こういう隠れた(?)名曲もベスト盤に収録してくれたらいいのにねぇ(´д`)
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