Dirty Computer / Janelle Monáe ('18)

今日は今年1待ってた(まだ4月ですがw)ジャネール・モネイ(ジャネル・モネイ)の新譜を聴いてます('∇')




曲リスト

01.Dirty Computer (feat. Brian Wilson)
02.Crazy, Classic, Life
03.Take A Byte
04.Jane’s Dream
05.Screwed (feat. Zoë Kravitz)
06.Django Jane
07.Pynk (feat. Grimes)
08.Make Me Feel
09.I Got The Juice (feat. Pharrell Williams)
10.I Like That
11.Don’t Judge Me
12.Stevie’s Dream
13.So Afraid
14.Americans

ジャネール・モネイについて

カンザス出身の彼女は、Outkastのビッグ・ボーイ(Big Boi)が率いる"Purple Ribbon Records"のコンピ盤Got Purp? vol.2('05)でデビュー。
'06年にはアウトキャストのIdlewildに2曲客演したりと経験を積み、翌年EPMetropolis: Suite I (The Chase)でデビューしました。

その後、プロジェクト・メンバーのチャック・ライトニング(Chuck Lightning)とネイト”ロケット”ワンダー(Nate "Rocket" Wonder)の3人で自主レーベル"Wondaland Arts Society"を設立。
'10年にフル・アルバムThe ArchAndroidをリリースします。

ジャネールはフリッツ・ラングの古典『メトロポリス(Metropolis)』に多大な影響を受けていて、"シンディ・メイウェザー"という架空のアンドロイドを作品で作り上げます。
シンディは2719年生まれ、ある事件に巻き込まれ21世紀に連れてこられた・・・というキャラ設定になってます。
アルバムも”Suite”という章立てになっていて、Metropolis: Suite I (The Chase)が1(途中でエディションが増えたので1.5にアップグレード)、The ArchAndroidが2・3章、そして'13年リリースのThe Electric Ladyが4・5章となっています。

自主レーベルを設立

自身のアルバム以外でも'15年に念願のWondaland Recordsという新レーベル設立。
同レーベルから発信するアーティストとして、前述のチャックとネイトによるディープ・コットン(Deep Cotton)、ラッパーのジデーナ(Jidenna)、プロデューサーでもあるローマン・ジャンアーサー(Roman GianArthur)、そして1月に紹介したセイント・ビューティの4組をお披露目しました('∇')

役者として活躍

またアーティスト活動以外に'16年公開の映画『ムーンライト』で役者デビュー。
またタラジ・P・ヘンソン達とNASAで活躍する女性を描いた映画『ドリーム』等で一躍脚光を浴びました。
今年は『フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ』という短編ドラマの第2話"自動車工場"に出演する等、役者としての活躍も期待出来そうです!



アルバムについて

前作から約4年半となる新作。
まずアートワーク、これまでアルバムの下には章毎に●が塗りつぶされThe Electric Ladyでは●●●●●○○となっていたのですが、シンディの物語では無いのでアートワークに●がありません。
今回は別のお話で、今回ジャネール演じるのは"Jane 57821"が主人公の別の物語です。



そしてなんと言っても、"Kiss"”Sexy MF”辺りを連想させる飾りだし、そこはかとなくプリンス臭が漂います。
(目の周りだけ出してるベールが「Love Symbol」頃のマイテも連想させます)
タイトルもどことなくプリンスっぽいですね。

プロデューサーはジャネル、ネイト、チャック、ローマンのワンダーランド・コンビ。
これに、ワンダーランドのコンピ盤を担当したナンア・クワビーナ・タフアー(Nana Kwabena)、フィオナ・アップルや映画音楽も手掛けるジョン・ブライオン(Jon Brion)、自身のアルバムの他ジェイ・Zの客演等幅広い活動をしているミスター・ハドソン(Mr Hudson)、セリーナ・ゴメスやジェイソン・デルーロ、イマジン・ゴラゴンズ等を手掛けるマットマン&ロビン(Mattman & Robin)等が携わっています。

ゲストも豪華でファレル・ウィリアムスを筆頭に、グライムスやレニー・クラヴィッツの娘ゾーイ・クラヴィッツ、そしてなんとビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンまで参加しています😲

そしてアルバムに先駆けて2月に"Django Jane""Make Me Feel"が公開されました。
"Django Jane"は近年注目を浴びているブラック・カルチャーと女性に関する曲で、ケンドリック・ラマーの対をなす感じ感じの1曲ですね!


それもそのハズ、この曲はケンドリック・ラマーが楽曲で参加した映画『ブラックパンサー』のワカンダ女性特殊部隊"ドラ・メラーシェ (Dora Milaje)"から影響を受けたそうです。
(引用) Black Panther


そして注目はマットマン&ロビンがプロデュースした"Make Me Feel"


MVには”Dirty Mind"、"KISS"、”When Doves Cry”、"Gett Off"・・・随所にプリンス・ワールドが散りばめられてる1曲で、サウンドもプリンスっぽいと話題になりました。

この曲に関しては以前プリンスの御殿"ペイズリー・パーク"でDJを務めるレンカ・パリスさんの話が話題になりました。
彼女によれば、2年半前に行われたイベントでプリンスが”チョット音楽止めて、聴かせたい曲がある”といってカッコイイ・シンセ・パートを披露。

その時聴いたシンセ・パートがこの"Make Me Feel"に使われてるとSNSで投稿(現在は削除されてます)しました。



アルバムのクレジットにはSpecial Thanksの欄にプリンスの名前はありましたが、楽曲にはクレジットされて無いので、プリンスが提供したのかジャネルがプリンスに送ったのを聴いたのかは不明。
そこの関係性については本人が語りたく無ければ話さなくていいし、二人の関係性を妄想するだけでも楽しいです😄
(プリンスに関しては裏面の謝辞が泣けます...)

そして今月始めにカナダで活躍するグライムスが参加した"PYNK"を公開。
MVには『マイティ・ソー・バトルロイヤル』に出演したテッサ・トンプソンが参加しています!
タイトルに合わせたセクシャリティで怪しげなピンキーな世界観(衣装はアレを連想させます)で、テッサとの絡みもナカナカ過激です('∇')


ブックレットには各曲インスパイアされた事が書かれていて、この"PYNK"はプリンスの"Hot Thang""Sign O' The Times"から影響を受けているそうです。

アルバム・リリース直前には”I Like That”を公開、こちらも前作を思わせるジャネールのアンドロイドが複数登場し、内面を掘り下げた歌詞も印象的な楽曲です。


既に先行公開の楽曲の他にも、ビーチ・ボーイズのブライアン・ウイルソンによる美しいコーラスをバックに使ったタイトル・トラックも衝撃でした!


他にもゾーイが参加したヘヴィ・ファンクの"Screwed"や、ジャネールと同じくプリンス・フォロワーでも有名なファレル・ウィリアムスと共演した中米風のノリの良いサウンドが魅力的な"I Got The Juice"といった華のあるコラボ曲からジャネールらしいダンサブルなラスト・ナンバーの"Americans"まで聴きどころ満載で書ききれないですw

雑誌やや番組でのインタビューによると、アルバムの構想はデビュー当時から考えていたものの、自身のプライベートな事等を赤裸々に綴った内容だけにタイミングを考えていた様です。

冒頭に書いたアルバムや映画の成功により、自由な表現が可能になった今こそリリースするタイミングだったんでしょうね。

↓で全曲視聴出来ます。


取り敢えずブログを書き終え、またクレジットを凝視しつつ聴こうと思いますw



ショートムービーも制作

これまでもアルバム毎にショートムービーを制作していましたが、今回49分に及ぶ『DIRTY COMPUTER: AN EMOTION PICTURE BY JANELLE MONÁE』が制作されました。



プロデューサーはもちろんジャネール本人で、監督はアンドリュー・ドノホとチャック・ライトニング。
人間がコンピューターの様に扱われる近未来、そこでジャネール演じる"Jane 57821"が人間性や自由等について問いかける作品となってる様です。

今まで公開されたMVもこのショートムービーの一部だったので、これを見るとアルバムの世界観をより知ることが出来る仕組みになってます。




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