'74年のデビュー以来、カサンドラ・ウィルソンやダイアン・リーヴスと並び、近年の女性ジャズ・ヴォーカルを支えるディー・ディー。
オリジナル・ソング以外でもホレス・シルヴァーやクルト・ワイルトと言った渋めのトリビュート・アルバム等をリリースしています。
そんな中で突出しているのが'96年6月15日に亡くなったエラ・フィッツジェラルドへのトリビュート作「ディア・エラ」でしょう。
Dee Dee Bridgewater
Edge J26181 2011-03-11
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曲名リスト
1. A-Tisket, A-Tasket
2. Mack the Knife
3. Undecided
4. Midnight Sun
5. Let's Do It (Let's Fall in Love)
6. How High the Moon
7. If You Can't Sing It, You'll Have to Swing It (Mr. Paganini)
8. Cotton Tail
9. My Heart Belongs to Daddy
10. (I'd Like to Get You on A) Slow Boat to China
11. Oh, Lady, Be Good!
12. Stairway to the Stars
13. Dear Ella
エラは女性ジャズ・ヴォーカリストの中でも群を抜いて上手いシンガーでしたが、ディー・ディーも彼女に負けじと持てるパワーを充分に発揮しています。
エラの出世作とも言えるコミカルで楽しいスゥイング・ジャズの"A-Tisket,A-Tisket"('38)からスタートし、ムーディな歌い出しから徐々にスキャット交じりの力強い歌唱法へ以降する辺りがとても洒落ている名曲"Mack The Knife"、ストリング入りのオーケストラで静かに歌い上げる感じがとても良い"Midnight Sun"、7人編成のコンボと共演し、トランペット奏者で指揮もこなす旦那さんのセシルと共演している"How High The Moon"等色んなスタイルでエラの名曲を歌い上げています。
他にもコール・ポーターが作詞・作曲したバラード・ナンバーの"My Heart Belongs To Daddy"や、楽曲中唯一のオリジナル・ソングでタイトル曲でもある"Dear Ella"等も聴き応え充分です。
このアルバムをバックで支えているゲスト陣も豪華で 、ケニー・バレルやミルト・ジャクソン、レイ・ブラウン、レウー・レヴィーなどJAZZ界の著名なミュージシャンが参加しています。
このアルバムで歌うディー・ディーのエラに対する思いが良く伝わってきて、時にはエラ並に上手いヴォーカルが堪能できる好盤の1枚です。
ちなみに、ディー・ディーの二女チャイナ・モーゼスも歌手。
'97年のデビュー作「China」では、グールー、ボブ・パワー、ミシェル・ンデゲオチェロ等が参加し、母子共演も果たしています。
チャイナ
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フランス在住な事もあり母とはまた違ったアプローチで作品を作ったりしていますが、ディー・ディーの遺伝子を受け継いだだけの事はありますね('-')
特にチャイナ・モーゼスに改名し'09年に“クイーン・オブ・ブルース”ことダイナ・ワシントンへ捧ぐトリビュート・アルバム「フォー・ダイナ」はかなり良いです。
チャイナ・モーゼス
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興味がある方はこちらも聴いてみて下さい(*'-')
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