Martika's Kitchen (Reheated Edition) / Martika ('18)

今日はイギリスのレーベル"Cherry Pop"から今年リリースされたマルティカの「マルティカズ・キッチン」のデラックス盤を聴いてます('∇')


曲リスト

Disc 1
01.Martika's Kitchen
02.Spirit
03.Love…Thy Will Be Done
04.A Magical Place (Duet With Christopher Max)
05.Coloured Kisses
06.Safe In The Arms Of Love
07.Pride & Prejudice
08.Take Me To Forever
09.Temptation
10.Don't Say U Love Me
11.Broken Heart
12.Mi Tierra (Duet With Celia Cruz)

Disc 2
01.Love…Thy Will Be Done (7" Edit)
02.Martika's Kitchen (7" Edit)
03.Coloured Kisses (7" Edit)
04.Safe In The Arms Of Love (Edit Version)
05.Spirit (Radio Edit)
06.Love…Thy Will Be Done (Prince Mix)
07.Martika's Kitchen (Remix 1 Alt. 7" Video Version)
08.Coloured Kisses (Remix)
09.Spirit (House Mix)
10.Martika's Kitchen (Extended Version)
11.Spirit (Hip-Hop Mix)
12.Martika's Kitchen (Alt. Dub Version)

マルティカについて

本名はマルタ・マレーロ(Marta Marrero)、キューバから移民でアメリカに渡りカリフォルニア生まれます。現在は48歳。
幼少期は子役として'82年の映画『アニー』の子役の一人として出演、またファーギーラサーン・パターソンジェニファー・ラブ・ヒューイット等を排出した子供番組『キッズ・インコーポレイティッド(Kids Incorporated)』の初期メンバーとしても活躍していました。

子役から成長したマルティカは'87年にコロンビア・レコードと契約。
先陣を切ったのは本国ではなく日本のソニーのNEW-HF-XのCMソング"We Are Music"で、翌年MARTIKAでデビュー・アルバムをリリースします。

↓このCM懐かしいw

この頃アメリカではティファニーやデビー・ギブソン等、アイドル旋風が巻き起こってました。
マルティカもキャッチーな”More Than You Know(ときめきヴァージン・ラヴ)”でデビューするものの、話題を読んだのはドラッグで苦しみながら戦ってる友達のことを書いた2ndシングルの"Toy Soldiers"でした。



アルバムについて

"Toy Soldiers"のヒットによって”アイドルと一線を画した”と言われたマルティカ。
アイドルの場合、通常2年以内に新作をリリースする所を3年掛けて作られた2作目は、C&Cミュージック・ファクトリーのクライヴ&コールやマドンナのリミックスを手掛けるボブ・ロッサといった人気プロデューサーに加え、プリンスを迎える事でよりアーティストとしての高みを目指した作品になりました。

80年代後半から90年代初めのプリンスは自身のレーベル以外のアーティストにも積極的に楽曲を提供・プロデュースしていきましたが、1つのアルバムで4曲も提供したのはエリサ・フィオリオのI Am以来、しかも4曲中”Martika's Kitchen”を除く3曲にマルティカが共作さでクレジットされるという事は非常に珍しいケースです。

開幕は重厚なビートをバックにねっとりと歌うマルティカのヴォーカルが魅力的なタイトル・トラックの"Martika's Kitchen"でMVもアバンギャルド感があってカッコイイです。


当時ポーラ・アブドゥル達にも提供していた軽快なポップ・ビートの"Spirit"を挟んで、提供曲で1・2を争う(個人的見解)ミディアム・スローの名曲"Love... Thy Will Be Done"と続きます。

この曲は、マルティカが基本的な歌詞を書きプリンスに渡すと数日後にはデモをプレゼントされたと言われる一曲で、'96年の日本武道館で披露した他、'16年のピアノ&マイクロフォン・ツアーでも演奏する程お気に入りの一曲。


'94年に制作されたいNPG名義の「Exodus」のプロット版でソニー・Tのヴォーカルで収録されましたがイマイチだったのかお蔵入りとなりました。

初っ端の3曲でガッチリ掴むと、中東風のエスニック・サウンドに乗せた"A Magical Place"、クライヴ&コールによるミドルテンポのダンス・サウンド"Coloured Kisses"と徐々にプリンス色は薄れつつもマルティカの世界観を維持。


後半はオリエンタルな"Pride and Prejudice"、バラードの"Take Me To Forever"とアイドル路線に戻るかと思いきや、再びプリンス流ニュー・ジャック・スウィング的な"Don't Say U Love Me"で紫の世界に引っ張られます。
(同曲には子役出身仲間のラサーン・パターソンがバック・ヴォーカルで参加)
そしてラストはサルサの女王、セリア・クルースを迎えた"Mi Tierra"で幕を閉じます。

アルバム・セールス的には決して成功を収めた訳ではなく、結果的にソロではこれが最後のアルバムになりました(後にOpperaといバンドを結成し2枚リリース)が、プリンスが関与した外部アーティストの作品としては良いアルバムだったと思います。

本人はアイドル路線から脱却と思ってたのかもですが、彼女の思いとは裏腹にアイドルという見方が残ってたのが影響したんでしょうね。


今回のデラックス盤、オリジナルの1枚目も良いですがなんと言ってもディスク2!
プリンス関与作が8曲もミックスで収録、そのうち1曲はプリンスがミックスを手掛けた6分に及ぶ"Love…Thy Will Be Done (Prince Mix)"が収録されてます('∇')


ベスト盤とかに収録されていましたが、これがリマスターで聴けるとは思いませんでした('∇')

iTunesは通常盤のみ

残念ながらiTunesは通常版のみです。




プリンス・バージョン

プリンスが楽曲を提供する場合、膨大なストックからと"Love…Thy Will Be Done"みたいに共作した初出しの2パターンがありますが、どちらもプリンス自身がヴォーカルを入れてるバージョンが多く存在します。モチロンこの楽曲も然りです。






オリジナルと比較する気は無いけれど、他の提供曲と合わせてセルフ・カヴァー・アルバムをリリースしてくれると良いんですけどね。


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