Jimmy Lee / Raphael Saadiq ('19)

久し振りのアルバム紹介(=´∇`=)
今日は8年振りとなるラファエル・サディークの新作『ジミー・リー』を聴いてます。




曲リスト

  1. Sinners Prayer
  2. So Ready
  3. This World is Drunk
  4. Something Keeps Calling (feat. Rob Bacon)
  5. Kings Fall
  6. I'm Feeling Love
  7. My Walk
  8. Belongs to God (feat. Reverend E. Baker)
  9. Dottie Interlude
  10. Glory to the Veins (feat. Ernest Turner)
  11. Rikers Island
  12. Rikers Island Redux (feat. Daniel J. Watts)
  13. Rearview

ラファエル・サディークについて

ラファエル・サディークはInstant Vintage('02)やStone Rollin'('11)を紹介したけど近年の動向も含めて書いておきます😃

カリフォルニア州オークランド出身(現在53歳)、'88年に兄ドゥウェインと従兄弟ティモシーと共にトニー・トニー・トニー(Tony! Toni! Tone!)のメイン・ヴォーカリストとしてデビュー。
その後アン・ヴォーグを脱退したドーン・ロビンソンとATCQのDJ兼トラック・メイカーだったアリ・シャヒード・ムハマドルーシー・パールを結成、'00年には待望のソロ・アルバムをリリースし成功を収める一方、プロデューサー/ソングライターとしてもディアンジェロアンジー・ストーンアイズレー・ブラザーズといったビッグ・ネームから若手のエイドリアン・マーセルソランジュといった若手、そして『Empire 成功の代償』『ルーク・ケイジ』等のサウンド・トラックなど多岐に渡って活躍しています。

ちなみにサディークは改宗名で本名はチャーリー・レイ・ウィギンズ。
トニー・トニー・トニーデビュー前はラファエル・ウィギンスで活動、この名前の頃にはシーラ・Eの"E Band"に在籍('85~'86)しSheila E('87)のレコーディングに参加、プリンスの"Parade Tour”にも同行しています。

アルバムについて

数年前から自身のソロ・アルバム制作に取り掛かってると答えていましたが、前述のプロジェクトが忙しかったのか延び延びとなった結果、前述のストーン・ローリン(Stone Rollin')から8年振り(通算5枚目)となった様です。
アルバムには盟友のアリ・シャヒード・ムハマド(Ali Shaheed Muhammad)やInstant Vintageにも参加したロブ・バーコン(Rob Bacon)の他、ケンドリック・ラマーや『ブラインド・スポット』等に出演している俳優のダニエル・J・ワッツ(Daniel J. Watts)等が客演しています。

薬物で他界された兄の名前を冠したアルバム・タイトルだったので、お兄さんの事を綴ったアルバムかと思っていましたがインタビューによれば...

このアルバムをジミー・リーとしたのは、もちろん制作中に彼のことを考えていたのは確かだけど、誰の人生にも<ジミー・リー>がいると思うんだ。 今回彼の名前をアルバムにつけたのは、誰の人生にも<依存が原因で亡くなった>存在がいて、その象徴が<ジミー・リー>だと思うから。全ての人達の人生に<ジミー・リー>がいて、そして、全ての人達が<ジミー・リー>でもある。

という事で、もっと俯瞰した所から描かれた作品の様です。

ピアニストのアーネスト・ターナーが参加した先行配信の”Glory to the Veins”からなかなかヘヴィーな歌詞ですね。(ラストがぶっつり切れる所も更に効果的)


続いて公開された”So Ready”はトランスしそうなサウンドと伸びやかなラファエルのヴォーカル、そしてリズムに呼応したMVが歌詞と見事にマッチした1曲です。


リリース直後に公開された”Something Keeps Calling”もお酒(ドラッグも?)に依存する夫と彼を心配する妻を描いたリアリティ溢れるMVになっています。


この他、徐々に音数が増し高揚していくサウンドとタイトル通り罪深き人が神に祈る歌詞が印象的な"Sinners Prayer"、”この世界は酔っ払っている”いうタイトルに合った酔った様な浮遊感が心地よい”This World is Drunk”、ライカーズ刑務所がある事でも有名な”Rikers Island (ライカーズ島)”の事を前半は歌で後半の”Redux”ではダニエルのポエトリー・リーディングで表現している所も印象的です。
ラストに収録されたケンドリック・ラマーが参加した"Rearview"では世界を変える為には自分が変わらなくてはといった感じのメッセージで締めくくっています。

こういったメッセージ性の強いアルバムはグサグサ刺さる人とそうで無い方の二極化されやすいですね。
英語をダイレクトに理解出来ない私でも”これは重いぞ...”と感じますが、こういう作家性のあるヤツは車でドライブがてらに聴くという感じではなく、じっくり座って耳を澄ませて聴きたい感じかな。
どちらにしても今年の下半期を代表する1作になる事は間違いないかと思います!

↓で全曲視聴出来ます。



インタビュー

日本盤がまだリリースされてないので歌詞が判らなかったけど、下記のインタビューでアルバムに対する思いが詳しく書かれています。

ラファエル・サディーク 新作『ジミー・リー』リリースインタビュー | Special | Billboard JAPAN

NPR Music Tiny Desk Concert

12月12日に公開された”NPR Music Tiny Desk Concert”を貼っておきます😃



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