2023年の年間ベスト・アルバム (その4)

前回に引き続き2023年の年間ベスト・アルバムの第四弾を書いておきます。 


Vulfmon - Vulfnik
ヴォルフモン - ヴォルフニック

ロサンゼルスのミニマル・ファンクバンド〈ヴォルフペック(Vulfpeck)〉のリーダー、ジャック・ストラットン(Jack Stratton) によるソロ名義〈ヴォルフモン(Vulfmon) 〉の新作。
気だるさがたまらないお洒落なファンク・ナンバーの「I Can’t Party」、無駄を削ぎ落としたサウンドがたまらない「UCLA」、タイトル通りハーペイジを使った実験的な「Harpekki I」、ジェイコブ・ジェフリーズを迎えた「Nice To You」など、バンドで出来ない遊び心溢れたアルバムです。ちなみにラストには『おげんさんのサブスク堂』で豊豊さん(松重豊)が紹介して話題になった「How Much Do You Love Me?」のリミックスが収録されています。オリジナルは『Here We Go Jack』に収録。


Vintage Trouble - Heavy Hymnal
ヴィンテージ・トラブル - ヘヴィー・ヒムナル

LA発のリズム&ブルース/ファンク・ロック・バンド、ヴィンテージ・トラブルの3作目。
オープニング・トラックの「Who I Am」からエンジン全開で、ファンキーなグルーヴとタイ・テーラーのヴォーカルが絶妙な「You Already Know」、オールド・スクール感が感じられるコーラスも魅力的な「Not The One」、ラストを締めくくるソウルフルな「Repeating History」までVTの魅力が満載。特にレディ・ブラックバードを迎えたデュエット・ナンバーの「The Love That Once Lingered」は圧巻です。


Victoria Monét - JAGUAR II
ヴィクトリア・モネ - ジャガーII

サクラメント出身のR&Bシンガー・ソングライター、ヴィクトリア・モネのデビュー・アルバム。2020年リリースのEP『JAGUAR』に続くプロジェクトで、当初は3部作の予定でしたが本作の制作が遅れたため今回で完結だそう。
グラミー賞にノミネートされたアリアナ・グランデをはじめ、ブランディ、クリス・ブラウンなど数多くのアーティストに提供するだけあって楽曲のクオリティは折り紙付き。
前述のEPを手掛けたDマイルによるプロデュース作でラッキー・デイを迎えた「Smoke」、ケイトラナダによる浮遊感のある「Alright」、最優秀トラディショナルR&Bパフォーマンス賞にノミネートされたアース・ウィンド・アンド・ファイアーと2歳の娘ヘイゼルちゃんが参加した「Hollywood」など魅力的な曲が数多く収録。


Holly Humberstone - Paint My Bedroom Black
ホリー・ハンバーストーン - ペイント・マイ・ベッドルーム・ブラック

イギリスのシンガーソングライター、ホリー・ハンバーストーンのデビュー・アルバム。
デビュー前にグラストンベリーのBBCミュージック・イントロデューシング・ステージに出演するなど期待値の高いアーティストなだけに、デビュー当時から支えていたロブ・ミルトンの他にエド・シーランなどを手掛けたパリージほか複数のプロデューサーがバックアップ。
UKポップらしい洗練されたサウンドと「Antichrist」をはじめ等身大の歌詞と透明感のあるヴォーカルが魅力。才能溢れる18歳のデヴィッド(d4vd)と共作した「Superbloodmoon」もオススメ。


アルバム未収録ですが2022年にプリンスのI Would Die 4 Uをカヴァーしています。


Måneskin - RUSH!
マネスキン - ラッシュ!

今月行われた来日公演も大盛況で幕を閉じたイタリアを代表するロック・グループ〈マネスキン〉の2年振り3作目のスタジオ・アルバム。

MTVヨーロッパ・ミュージック・アワードで最優秀ロック賞を受賞し、数多くのライブで手応えを感じた自信が形となった作品で、本作リリース前に発表した「Mammamia」(2021)や「Supermodel」(2022)、「The Loneliest」(2022)など耳馴染みな曲を収録。レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロが参加した「Gossip」など話題性も言う事なし。
来日直前には新曲4曲+パリで行われたライブを収録したした『Rush! (Are U Coming?)』をリリース。


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